再エントリー枚数によって損益バランスを調整する

前回の日記で素直に損切りを実行した場合のリスク対リターンが+1万円/-4万円であるのに対して、ツナギ売りを加え、適当なタイミングで決済することにより+4万円/-6万円から最大+59,000円/-41,000円という賭けに変更できることについてあれこれ論考してまいりました。

この+4万円/-6万円~+59,000円/-41,000円という損益バランスは、下表にあるように96円の時点で1枚買った場合のものです。では、この買い玉の枚数が変わると損益バランスにどのような影響がでるのでしょうか?

○96円の時点で1枚買い玉を建てた場合のポジション推移

100円で1枚買い ・・・ 01
98円でツナギ売り ・・・ 11】 (-2万円の評価損
96円で1枚買い ・・・ 12

(※ポジション表記が分からない方はこちらの記事をご覧下さい

98円の売り玉を外すレートを96円から95.90円、95.80円という具合に10銭ずつ刻み、【02】とした場面からルール1に従って99円で利食い、94円で損切りという条件を継承した際の損益分布は以下のようになります。

○98円の売り玉の決済レートおよびリスク対リターン比

(1段目および4段目が売り玉を外すレート、2段目および5段目が99円になった際の利益額、3段目および6段目が94円になった際の損失額となっています)

95.50
+45,000円
-55,000円

たとえば右図を例に取ると、98円の売り玉を95.50円で決済した後、残された2枚の買い玉を99円にて決済した場合のトータルが+45,000円、同買い玉を94円で決済した場合のトータルが-55,000円という具合です。

ちなみに収支の内訳を分解すると以下のような感じになります。違いは売り玉の利益が+20,000円から+25,000円に拡大したという点のみ。要するに、決済タイミングをずらすことにより損益も上下動するという寸法。

99円になった場合 94円になった場合
96円の買い玉 +3万円 96円の買い玉 -2万円
100円の買い玉 -1万円 100 円の買い玉 -6万円
買い玉合計 +2万円 買い玉合計 -8万円
+) 売り玉の利益 +2.5万円 +) 売り玉の利益 +2.5万円
トータル +4.5万円 トータル -5.5万円

11】ポジションの構築後、96円で1枚買った場合の損益分布は上記のようなものでしたが、96円で買う枚数を2枚とした場合は、以下のような損益分布となります。

○96円の時点で2枚買い玉を建てた場合のポジション推移

100円で1枚買い ・・・ 01
98円でツナギ売り ・・・ 11】 (-2万円の評価損
96円で2枚買い ・・・ 13

両建てせず、100円の買い玉を98円で損切りし、96円で改めて2枚買いポジションを建てた場合、

・99円になれば合計4万円の利益(マイナス2万円+6万円)
・94円になれば合計6万円の損失(マイナス2万円-4万円)

という状況と比較すると、ツナギ売りを介して+7万円/-8万円~+89,000円/-61,000円というシナリオに変更したほうが、損益分布上は優位に思えます。

たとえば98円の売り玉を95円で決済するよう設定したら+80,000円/-70,000円というシナリオに変貌しますが、95円まで下がらずに、つまり売り玉が未決済のままで99円まで反発するというケースも稀に存在するかもしれません。

その場合は、単純に98円で損切りしたケースと損益分布が一致する、つまりトータルで+4万円になるだけですから何ら実害はありません。こういうのを嬉しい誤算と言います。

同じく、96円で3枚買った場合は下表のようになります。いい加減、飽きてきたことと思いますが、数値バランスが変わるだけです。

○96円の時点で3枚買い玉を建てた場合のポジション推移

100円で1枚買い ・・・ 01
98円でツナギ売り ・・・ 11】 (-2万円の評価損
96円で3枚買い ・・・ 14

ちなみに両建てせず100円の買い玉を98円で決済し、96円で3枚買いポジションを建てた場合、

・99円になれば合計7万円の利益(マイナス2万円+9万円)
・94円になれば合計8万円の損失(マイナス2万円-6万円)

という状況です。どちらの賭けに分があるかの判断は各人にお任せいたしますが、先にも書いたとおり売り玉の決済タイミングを少々きつめに設定して、結果約定しなかった場合にも実害は発生しませんし、余分に引き受ける損失額も1万円やそこらなのですから、やらないよりはやった方がリターンは膨れることでしょう。

このように損切りの代わりに両建てを1 ステップ加えることで、

+1万円/-4万円の賭けを+4万円/-6万円(新規の買い玉が1枚)
+4万円/-6万円の賭けを+7万円/-8万円(同2枚)
+7万円/-8万円の賭けを+10万円/-10万円(同3枚)

といった具合に、損益分布を自在に変更することが可能となります。売りポジションを外すという工程が1つ増えることで若干複雑にはなりますが、選択肢の一つとして覚えておくと結構役に立つ概念だと思います。

ちなみに、ここまでは【11】とした後の展開として更に下がる、つまり通常の損切りが有用だったという場面を想定してきましたが、反対に損切り実行後に反発するというケースを考えてみることにしましょう。ケース分類すると果てしなく複雑そうに思えますが実践してみると案外カンタンだったりしますよ。

あ、ここらで少し宣伝です。

この両建てによって損益バランスを変更できることの「理屈」は理解できたけれど、実際問題として、いちいち計算するの面倒じゃん。・・・とお考えの方も、相当数いらっしゃるかと推察します。いたってその通りだと思います。

なので、自動計算ツールを制作してみました。一般販売価格は35,000円と少々強気の価格設定ですが、このプログラムを組むのに本気で四苦八苦しましたので、まあ開発料だとでもお考え頂ければ幸いです。

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■カスタマーレビュー
★★★★★あー、意外とこんな緩めの売買で良いんだなー
★★★★☆:両建ては、やっていてとても楽しいです
★★☆☆☆:あまりにFXトレードを軽視及び偏視し過ぎている
☆☆☆☆:FXでのツナギ売買は無駄では?