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> 悪の会計学 キレイごと一切なしの裏会計入門
確定申告の季節がだんだんと近づいてきていますね、ということで、家に転がっていた本書がふと目に留まり、何となく読み始めサラッと1時間も懸からずに読了。会計や決算書と名前を聞いただけで即時アレルギーが惹起される人が、それでも会計学のとっかかりを掴みたいと一縷の望みを賭けて読む、
山田真哉系の入門書的な位置付けなのだろう。速読ができる人なら本屋で立ち読みするだけで通読できるのでは?と思うくらいライトな文章であった。
その内容は、会計学で最も大切な言葉は脱税、裏金、粉飾決算の3つと嘯く元お役人(国税調査官)が、
お縄を頂戴しない程度に納める税金を減らしつつ、帳簿に載らないお金を捻り出し、銀行等の利害関係者にもいい顔するための方法を教えたるでぇ、といった感じ。
| 1,470円(税込み) |
| 双葉社 |
| 大村大次郎(著) |
| 197ページ |
| 発売日:2008年7月8日 |
| おすすめ度 |
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★★★☆☆ |
| お役立ち度 |
: |
★★★☆☆ |

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小難しい会計用語は一切使わず、実益を優先する実用書というコンセプトらしいが、確かに会計用語は使っていない。そこは間違いなし。
しかし、国税調査官の知識をフルに生かして会社の経理をすれば、決算書なんて思いのままだなぁ、という部分は完全に過大評価。本書には書かれていない筆者の頭の中に詰まっているであろう(というか詰まっていてくれ、頼むから)税法の穴をかいくぐるための知識を総動員すれば可能かもしれないが、少なくとも本書のみの知識量を鵜呑みにして税務署に闘いを挑むのは止めといた方がよいだろう。
借入金の元本部分は経費参入できないが、贈与という形式をとれば110万円の控除があるから複数年にわたって帳消しにできるとか、顧問料という体裁にすればよい、とかリース業の場合、期末に電化製品を大量購入しても仕入れじゃくて備品扱いであり、かつ資産計上する必要のない低額のものを大量購入すれば、費用計上できるから節税対策として使えるとか、償却限度額内で減価償却費をやりくりすれば利益調整が可能、主に業務で使うものを私的に利用しても税務署は文句を言えないといった話が満載である。
また、税務所や国税局は税金を多くブンどってくることが仕事であるから、税金を実態よりも多く払ってくれている中小企業の粉飾決算は実質的にその多くが看過されている、と暴露したり、旅費規程を作り、正規の出張旅費にかかる金額と安く上げた実際の金額との差額を裏金としてプールするというお役所お得意の裏金作りの方法を述べたりと、少々というか、かなりお寒いお役所の倫理観が垣間見える。
語る切り口が異なれば、畏怖の対象でもある国家権力がこれほど杜撰かつ無為に見えるものなのか、ある意味この本は、国務機関のしょぼさを間接証明しているのかもしれない。