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> 業界が一変するBIM建設革命
BIMとは、Building Information Modelの略で、過度に単純化すれば、設計図をパソコン上でIT化して、そこに建築データベースも組み込んでしまえ、という試みである・・・・・と、僕は理解したのですが、これだけだと何だか大した事がなさそうなので、もう少し具体的な説明文をアマゾンからパクってきたので貼り付けておきます。
紙媒体の設計図ではなく、コンピュータ上で3次元のビジュアルな設計図を作り、そこに使用建築材・製品・価格といった情報を盛り込むことにより、即座に積算までできるシステムである。さらに竣工後も情報を更新することにより、設計から解体まで、ビルのライフサイクルをとらえて効率的に管理・修繕ができる。
これのどのあたりが建設業界を一変させる可能性を秘めた代物なのか、この説明文をお読みいただいてもそのスゴさがあまり実感できませんね。そう、まさに、僕には君が何を言っているのか分からないよ、カヲル君状態なのであります。
という事で、BIMが建設業界の現状を改善し得る強力なツールである、というのを理解する為には建設業界の置かれている状況を概観する必要があります。以下に、独断と偏見を交えつつ、少々書き綴ってみましょう。
まず、これは本書に詳しく書かれている事なのですが、建設業界の規模自体がシュリンクし続けており、1992年の建設投資ピーク時である84兆円から2006年には52兆3000億円へとかつての6割程度の規模へと縮小しています。
ちなみに1973年頃は建設投資の対GDP比が25%程度であったのですが、現在は8%程度ともはや基幹産業の地位から失墜し今や青息吐息の状態な訳です。
そして、業界の規模が縮小した代わりに業界全体の収益率が上昇したのかな、と思いきや事実は全くもってその反対で、かつては4%あった営業利益率が2005年現在には1.5%に落ち込むという、構造的低収益体質に成り果てています。
又、ここでは営業利益率が1.5%という事は支払利息やら法人税やらは控除してない訳で、これらを勘案したら当期純利益率じゃなくて、当期純損失率になってしまうのではないか、という無邪気な疑問には触れないでおきましょう。恐ろしいから。
このような環境の中で、建設業界にとどめを刺すかのごとく降りかかった災厄が周知の通りの耐震強度偽装事件。マスコミの過剰反応と、一般市民の不安を追い風にして監督官庁は肥大化し、建築確認申請を始めとする建築に関係する諸申請の審査が強化される。
(そもそも建築確認って、建築主事と特定行政庁という知事とお役人による、つまり専門知識の無い方々によるチャラチャラで形式的なものじゃなかったっけ、という素朴な疑問が湧いてきたのですが、そこの所どうなのでしょう?)
ここで問題になってくるのが、設計図書の作成とその確認審査のどちらもがマンパワーと経験に依拠しているという点である。設計図書のチェックにやたらと日数を取られざるを得ず、それが明らかな着工件数の減少として跳ね返ってくるという負の連鎖が存在する訳で、ここをBIMによってIT化すると、このような建築確認というバックヤードの業務を最適化できるハズなのである。つまり、設計時点における確認作業の省力化が可能である。
更に三次元化されたビジュアルな設計図の利点として、設計・施行・施設管理という一連の流れに関わる人に共通の認識が形成される事が挙げられる。
又、使用建築材・製品・価格といった情報を盛り込むことにより、即座に積算までできるシステム、という点がもう一つの味噌であり、これによって設計施工一括請負方式を建前にしたプライスコントロールによって建設コストの不透明さが存在していた状況が一変し、建設コストも見える化されるのである。
以上のように、BIMには建築確認をスムーズに遂行し、不透明なコストをつまびらかに開陳し、ビジュアル化されているからなによりも分かり易いといった、ミラクルな点が多く存在するのである。という事で、BIMがデファクトスタンダードになる日が来るといいですね、と思いを馳せながら本書を読むのをオススメします。